HOME > 電子書籍 > ガリレオの挑戦2

博士、ガリレオがいろいろな実験をしていた話、とても面白かったです!でもあのあと、「結局どうなったんだろう?」って気になって仕方なかったんですよ。だって30年も悩んだ問題なのに、まだ答えが出ていないところで終わったじゃないですか。

ほっほっほ。気になるところで終わってしまったからのう。じゃが、それも無理はない。近代科学の父と呼ばれるガリレオですら、「速度とは何か」という問題に30年ものあいだ苦しみ続けたんじゃ。前巻は、その長い迷宮の入口までをたどった物語じゃったな。

私もずっと気になっていました。「落下する物体はだんだん速くなる」ってことは分かるんです。でも、その速さをどうやって数学で表したのかがまだ謎のままで…。ガリレオは本当に答えを見つけられたんですよね?

もちろんじゃ。じゃが、その答えは現代のわしらが想像するような単純なものではなかったんじゃよ。

数学教室 ポゥじい

えっ?だって落下するものは速くなるんですよね。それなら実験して測れば終わりじゃないんですか?

ほっほっほ。そこが落とし穴なんじゃよ。「速くなる」という事実は見える。じゃが、その速くなり方を数学で表そうとすると、とたんに難しくなる。当時は今のような便利な数学の道具もなく、ガリレオは古代ギリシアから受け継がれた比の理論を使って、この難問に挑まねばならなかったのじゃ。

つまり今回は、ガリレオが長い迷宮の中で見つけた「答え」を追いかける物語なんですね。

その通りじゃ。そして、その答えは後のニュートンにも受け継がれ、近代科学の土台の一つになっていく。さあ、ガリレオが迷宮の出口で見た景色を、一緒に見に行こうではないか。

数学教室 ポゥじい

この本の内容

なぜガリレオは、「落下する物体はどのように速くなるのか」という問いに30年も向き合い続けたのでしょうか。落下する物体の速度は刻々と変化します。その変化をどのように捉えればよいのか——それはガリレオの時代には誰も解けなかった難問でした。

本書では、前巻で描かれた「速度とは何か」という問いから一歩進み、ガリレオが落下の法則を発見するまでの思考の過程を追います。

ガリレオが頼ったのは、古代ギリシアから受け継がれた幾何学や比の理論でした。現代とはまったく異なる数学の道具を使いながら、彼は「速度」「時間」「距離」の関係を少しずつ解き明かしていきます。

やがてガリレオは、落下する物体の運動を説明する法則へとたどり着きます。その発見は後のニュートンにも受け継がれ、近代科学への大きな一歩となりました。

本書では、その発見を結果だけで語るのではなく、「なぜその考えにたどり着いたのか」をポゥじい・スウカ・カズオとの対話を通して丁寧にたどります。

500年前の科学者が挑んだ思考の迷宮を、一緒に旅してみましょう。

主なトピック

ガリレオの武器は
「古代ギリシアの数学」だった

ガリレオが挑んだのは、落下する物体がどのように速くなるかという難問でした。しかし当時の数学は、現代とはまったく違う姿をしていました。彼が頼ったのは、2000年以上前の古代ギリシアから受け継がれた比の理論です。一見すると古めかしい数学が、近代科学誕生の鍵を握っていました。

実験結果が「定理」へ
変わる瞬間

ガリレオは実験によって、落下する物体が時間の二乗に比例して進むことを見いだしていました。しかし、実験で確かめただけでは、それはまだ「法則」とは言えません。本書では、観察から得られた事実が、論理を積み重ねることで数学的な定理へと姿を変えていく過程をたどります。

「落下の理論」は
どう作られたのか

物体が落ちる速度がだんだん速くなる事は実験からわかります。しかし、実験で結果を集めるだけでは科学は完成しません。その結果を数学によって説明し、一つの理論として組み立てて初めて、誰もが確かめられる「法則」になります。本書では、近代科学が生まれる瞬間を追体験できます。

ニュートンへ続く
科学革命の第一歩

ガリレオが見つけた落下の法則は、それだけで終わりではありません。その成果はニュートンへと受け継がれ、運動の法則や万有引力へとつながっていきます。ガリレオが迷宮の中で追い続けた「速度」という謎 ―それは、近代科学の始まりでもあったのです。

SAMPLE

目次

1.ガリレオと落下の理論 

2.ガリレオの武器:古代ギリシアの比の理論

3. 古代ギリシアの平方根「比例中項」

4.基本的な概念:等速運動を定義する

5.落下する物体の「速度」とは?

6.落下の理論の完成

7.ガリレオの法則は本当に成り立つのか?

8.ニュートンへの架け橋 

9.まとめ